セガ設立60周年と、ゲームギアの発売から30周年を記念して制作された『ゲームギアミクロ』。
三十歳以下の方からすればあまり馴染みのないハードですが、遊んでいた方からすれば、当時を懐かしんで購入したくなる気持ちも何となく分かります。
そのゲームギアミクロですが一部のユーザーからは「画面が小さすぎて見えない」「ハズキルーペ必要かもしれん…」といったような感想が上がっているとのこと。
実際、ハードの大きさはオリジナルのゲームギアミクロよりだいぶ小さく設計されています。
なんとなく「ゲームギアミクロとハズキルーペはセットで」感がありますが、今回は実際に購入した方々のレビューとゲームギアミクロの使用感について解説していきます。
ゲームギアミクロは2020年10月6日に発売
ゲームギアが発売30周年になるということを記念し、遊べるマスコットとして「ゲームギアミクロ」の販売が決定し、晴れて2020年10月6日に発売されました。
オリジナルである「ゲームギア」は、セガの歴史上で唯一の携帯ゲーム機。
当時は単三乾電池を6本使用し、当時の据置機である「セガマーク III」や「マスターシステム」と殆ど同じスペックだったため、マスターシステム版で発売された「ソニックザヘッジホッグ」などのタイトルが次々と移植されたゲーム機でした。
しかし当時のゲーム機としてはかなりの重量があり、子供が長時間遊ぶには適さないという側面も持ち合わせていました。
ただ見た目もスマートでアクセサリーも充実していたので、発売から30年経った現在でも、当時遊んでいたゲーマーからは高い人気を誇っています。
因みにオリジナルゲームギアの付属のアクセサリーには「テレビチューナーパック」や「カーアンテナ」が付属しており、なかなか当時のゲーム機市場がカオスだったと改めて気づかされます。
ポケットにすんなり入る大きさに
オリジナルのゲームギアは両手を使っても溢れてしまうサイズでしたが、ゲームギアミクロは「指先でつまめる大きさ」まで縮小されて再現されています。
オリジナル版を元に縮小してしまうと方向キーやボタン等も同比率で縮小され、ゲームプレイに支障をきたしてしまうため、方向キーやボタンの比率は調整されているようです。
ポケットにすんなり入る大きさに小型化され、見た目も当時をほぼ完璧に再現しているため、レトロゲーマー欲を刺激する商品に仕上がっていると感じます。
ゲームのダウンロード機能などは無く、対戦用ケーブルも同梱されていないので、完全にお一人様専用のゲーム機へ変更されましたが、実際に触って遊べるコレクターアイテムとしてはかなり優秀なのでは無いでしょうか?
電車での移動の際やカフェなどでおもむろに取り出してみると、周りから注目されること間違いないかも??
しかし防水機能はないので、ポケットに入れぱなしで洗濯機にかけてしまわない様、気をつける必要がありそうです。
ユーザビリティよりコンパクト性を重視
そして当然とも言える反応かもしれませんが、本体が小さくなったことで同時に画面も小さくなり、「画面が小さすぎてよく見えない」「老眼にはつらい」というような声も上がっているとのこと。
オリジナルサイズから約40%以上も縮小されたので、仕方ないと言えなくもありませんね…(笑)
実際大人が遊ぶには少し小さすぎるような気もしますし、サイズ的には「小学生低学年ぐらいの手のひらサイズ」にぴったりな大きさ。
実際、ユーザビリティよりコンパクト性を重視しているとの事なので、あくまでも遊べるマスコットという位置づけのようです。
公式の商品紹介ページでも、手のひらに4色4台のゲームギアミクロが掲載されているので、遊ぶというよりは「所有する楽しさ」を強調して開発されているのでしょう。
なお開発にあたり、当時のゲームギアのメインターゲットだった「40~50代」の方にモニターテストをして遊んで貰い、大丈夫だったという回答を貰っているとの事でした。
ハズキルーペの購入を検討する人が続出
とはいえ、ゲームギアミクロを実際に買ってみた人からすれば「これハズキルーペ欲しいだろ…」 というのが本音みたいです。
4色セットでは付属アクセサリーとして「ビッグウィンドウミクロ」という、拡大鏡のようなものが付いてきますが、
コンプリートパックにしか付属しないため、一色ずつで購入した方の中には「ハズキルーペ」の購入を検討する様な声も見られました。
ゲームギアミクロはハズキみたいなルーペを使うと
快適です。ヘッドマウントディスプレイの考え方に近い。
言い過ぎか。— もつなべ太郎 (@zousuikaisi) October 10, 2020
ゲームギアミクロについて様々な意見が散見されますが私の意見としては当時残像に泣かされたので残像が無いだけでもう十分です。遊ばずにアクセサリーにするという意見もありますが私は拡大鏡何枚必要かを考えてます。ビッグウィンドゥ+拡大鏡何枚か+ハズ〇ルーペでいけるのでは?#ゲームギアミクロ— 霧崎 理絵 (@riekirisak) June 4, 2020
上記のコメントを見ると、これからゲームギアミクロのためにオリジナルの「ヘッドマウントディスプレイ」も自作する人が出てきてもおかしくありません。
個人的には画面の大きさよりも、ボタンを快適に押せるアイテムも開発して欲しい気持ちで一杯です。
収録ゲームは少し物足りないかも
各ゲームギアミクロにはゲームが4本収録されていますが、少しだけ収録タイトルは物足りない感も感じるかも。
各カラーのラインナップを見てみるとこんな感じです。
・ブラック
ソニック・ザ・ヘッジホッグ
ぷよぷよ通
アウトラン
ロイアルストーン~開かれし時の扉~・ブルー
ソニック&テイルス
ガンスターヒーローズ
シルヴァンテイル
ばくばくアニマル・イエロー
シャイニング・フォース外伝 遠征・邪神の国へ
シャイニング・フォース外伝II 邪神の覚醒
シャイニング・フォース外伝 ファイナルコンフリクト
なぞぷよ アルルのルー・レッド
https://amzn.to/37rPOu5
女神転生外伝ラストバイブル
女神転生外伝ラストバイブルスペシャル
The GG忍
コラムス
確かに名作ばかりで外れはありませんが、ブラックとブルーにそれぞれ「ソニック」が重複、イエローとレッドでは「シャイニングフォース外伝」と「女神転生外伝」が同カラーに重複されています。
これでも悪くないんですが、できればカラーごとにタイトルが重複しないように気をつけてもらいたかったなぁ…というのが正直なところ。
そして本体が小さいのでアクションゲームよりは RPG やパズルゲーム系を充実させて欲しかったという気持ちもあります。
ただし、どれもやり込める要素が多いゲームなので、好きな人にはたまらないラインナップなんだろうなぁというのが率直な感想でした。
やはりボタンは少し押しにくい
気になるゲームギアミクロの使用感ですが、本体の1/5のサイズなのでモニターが小さいのはもちろんの事、ボタンなども本体に合わせて小さく設計されています。
ボタンの反応自体は悪くない様ですが、方向キーやボタンなどがどうしても物理的に小さいので、指や手の大きい人が扱うと押しづらさを感じるかもしれません。
正直これだけ小さくする必要があったのか?というと「多分なかった」んだと思いますが、セガって昔から狂気的な部分が見え隠れするメーカーでしたからね…(笑)
とはいえ子供へのプレゼントとしては丁度良い大きさなので、誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントなどにお子さんへプレゼントしても面白いかもしれません。
このことがきっかけで、世代を超えたゲーマー同士のつながりが出来るかも…?
ゲームギアミクロの良い点
画面が小さくなったことでやりにくくなったと思われがちのゲームギアミクロですが、それを十分に補えるメリットが沢山あるのも事実。
買う人は選ぶと思いますが、昔遊んだ感動をもう一度味わいたい!と言う方にはデメリットすら魅力的に映る事でしょう。
何故かゲームギアミクロを拝見した際に、15年近く前に発売された「ゲームボーイゲームボーイミクロ」と被って見えたのが印象的でした。
一台一台決して安くない買い物ですが、コレクションとして保存しておきたい方にはお勧めの商品と言えそうです。
画質が向上
元々のゲームギアも画質は綺麗な方だったのですが、ゲームギアミクロになるとさらに画質が向上。
発色がよく、ゲームプレイ時の画面がよく見える上、明るさもしっかりキープしてくれます。
視野角も広いので、多少傾けたりしても、プレイ画面が見づらくなるということは殆どありません。
ゲームボーイなどのレトロゲーム機で遊んできた世代からすれば、視野角というのは結構重要だったりします。
天気がいい日に外でゲームボーイをやると、画面が全く見えなくて困った…と言う経験をした事がある人もいるのではないでしょうか?
さすがにゲームギアミクロを外に持ち出して常時遊ぶ…という方は今時いないかもしれませんが、画質も良く視野角も広いので、待ち合わせなどのちょっとした時間で遊ぶにはもってこいです。
プレゼントとして喜ばれる
メリットといえるかどうかは微妙ですが、何よりこれ、貰って嬉しいですよね!
昔ゲームギアで遊んでいた方からは「懐かいゲーム機持ち出して来たな!」という気持ちになりますし、レトロゲームが好きな人からすれば「あのゲームギアがポケットサイズになってる…!」と、バイブスが上がること間違いなしです。
ただのモックならまだしも、ちゃんとゲームで遊べるので、「遊べるコレクションアイテム」として今後人気が出そうな気もしてきます。
もちろんゲームギア自体は万人受けするゲーム機ではありませんが、少しだけ知ってる世代という世代にもウケる事でしょう。
特にこの時期は、プレゼントを渡すにはいくらでも理由があるので、気になる人やお世話になった方、友人などにゲームギアミクロをプレゼントするのも良い選択肢だと思いますよ!
近いうちにプレミアが付いて価値が高まりそう
ちなみに個人的な意見ですが、ゲームボーイミクロと同じ匂いがして、将来的にプレミア価格がつきそうなゲーム機だと踏んでます。
ゲームボーイミクロが発売された時、僕はまだ高校生でしたが、当時「持ち辛いじゃん」という理由で、いつでも買える状態だったのに購入しなかった事がありました。
数年後、「よく見たら格好いいじゃん、買お」と思った時には、時すでに遅し。
とんでもないプレミア価格が付いていて、とても手を出せない金額となっていたのは苦い思い出です。
どちらかといえばコレクション的な魅力が高いゲーム機なので、まだ入手できる内に確保しておくのが良いかもしれません。
もちろんゲームボーイミクロに比べると、随分と遊びにくいゲーム機であるのは間違いないのですが、それはそれこれはこれ…と言った所でしょうか。
レトロゲーム好きなら買うのもあり!?
何度も言いますがオリジナルのゲームギアは万人受けするゲーム機では無く、どちらかといえば日の目を見ないゲーム機だったと言えます。
しかし、万人受けしたゲーム機には無い魅力も沢山持ち合わせていますし、最近ではすっかり見なくなった”セガの狂気”を感じるゲーム機でもありました。
ゲームギアの発売30周年を記念して再販された「ゲームギアミクロ」からは、相変わらずセガのこだわりを随所に感じる事が出来るでしょう。
SFCやGB世代の方からすれば懐かしく、スマホゲームに溢れている現代では新鮮な気持ちになれること必死な一品。
レトロゲームが好きだったり新しいものが好きという方は、プレミアがつく前に手に入れてみてはいかがでしょうか?